永和国土環境株式会社|排水再利用・雨水利用システム設計基準

循環再利用で水洗化を実現したバイオトイレ・汚水を出さない特殊技術による自己完結型トイレ・循環型トイレ・アクアメイクシステム

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■技術資料−排水再利用・雨水利用システム設計基準

排水再利用・雨水利用システム 計画基準・同解説(抜粋)

国土交通省大臣官房官庁営繕部設備・環境課 監修(平成16年度版)
はじめに
我が国では,都市における水不足問題をはじめとして、平成7年の阪神・淡路大震災時の水確保の重要性が認識されるとともに、水資源の有効活用が求められています。近年では、地球環境保全の観点から水資源の有効活用として、排水再利用・雨水利用システムを採用する建築物が増加しています。
国土交通省大臣官房官庁営繕部におきましては,平成3年の「排水再利用・雨水利用システム設計基準」に基づき,システムの官庁施設への採用の取組をはじめとし,社会情勢の変化,技術開発の進展等から 平成9年「排水再利用・雨水利用システム計画基準」及び「計画要領」を制定し,普及・促進を進めてきたところであります。
今回,「建築物における衛生的環境確保に関する法律」の一部及び関連政省令が改正され,特定建築物の建築物環境衛生管理基準による維持管理義務が定められたことにより,基準の整合,最近の技術進歩による採用実績等から見直しを行うと共に,従来の「計画基準」・「計画要領」の構成を他の基準類と整合させて、「計画基準」,「計画資料」として基準全体の見直を行い,「排水再利用・雨水利用システム計画基準」(平成16年版)として広く公表したところであります。

この度,(社)公共建築協会で,この計画基準を解りやすく活用していただくために「計画資料」の内容に解説を加えて,「排水再利用・雨水利用システム計画基準・同解説」を発行いたしました、。
改定に当たっては,学識経験者をはじめ関係各方面の専門家によって構成された「排水再利用・雨水利用システム計画基準・同解説編集委員会」を設置し,その改定方針及び内容について検討するとともに,数多くの関係団体等のご協力をいただき,広く衆知を集め,解りやすく編集しました。
本書が,国,地方公共団体の排水「再利用・雨水利用に携わる方々は基より,一般の設備工事に携わる方々にも技術書として広く活用されることを,期待する次第であります。
本書の改定に当たり,長期にわたりご尽力頂きました委員各位及びご協力いただきました関係各位に深く感謝の意を表します。

平成17年3月
社団法人 公共建築協会
会長 川上 格

1.1 地方自治体の指導
現在,東京都,東京都墨田区,大阪市,福岡市,福岡県,香川県,埼玉県南水道企業団で雑用水・雨水の指導要綱等を施行している。
表1.1.1−1に東京の指導要綱等を示す。

【表1.1.1−1】東京都の指導要網と指針の概要
要綱等
  • 水の有効利用促進要綱(平成15年)
  • 水の有効利用施設導入の手引き(平成15年)
対象建築物
  • 延べ面積が30,000岼幣紊侶築物又は雑用水量(計画可能水量)が1日当り100m3以上である建築物。ただし,延べ床面積及び雑用水量の算定に当たっては,住居,倉庫及び駐輪駐車の用に供する面積及び水量を除く。
  • 雨水利用は,延べ床面積が10,000岼幣紊侶築物
関係法令 都市計画局,下水道局,下水道局,各局の役割に応じて、建築主、雑用水利用維持管理者に対して雑用水利用の実施及び施設の安全かつ適正管理を指導する。
(水道法、都給水条例,都工業用水道条例,下水道法,都下水道条例)
水質基準 水洗便所 散水,修景,清掃用水(原水に屎尿を含まず)
(雨水利用を含む)
  • 外観:ほとんど無色透明であること。
  • 臭気:異常でないこと。
  • 大腸菌群:検出されないこと。
  • 遊離残流塩素:給水栓の水で0.1mg/L以上を保持すること
  • pH:5.8以上8.6以下であること
(雨水の利用を含む)
  • 外観:ほとんど無色透明であること。
  • 臭気:異常でないこと。
  • 大腸菌群:検出されないこと。
  • 遊離残流塩素:給水栓の水で0.1mg/L以上を保持すること
  • pH:5.8以上8.6以下であること
  • 濁度:2度以下であること
雑用水利用方式別の構造基準の一般事項
雨水・再生水・循環利用水等の水量不足に備え、水道水による補給設備を設置する。この場合、雨水・再生水・循環利用水等を水道水に混入しない構造を確保する。
雨水・再生水・循環利用水等の給水栓には誤飲、誤使用を防止するため、雨水・再生水・循環利用水等である旨の表示を行う。
雨水・再生水・循環利用水等の給水管は,誤飲を防止するために,雨水・再生水・循環利用水等であることが判明するよう識別できるようにする。
雨水・再生水・循環利用水等の給水管には,水質検査等の検水栓を設置する。
雨水・再生水・循環利用水等処理施設の設置場所は,臭気等が他に影響を与えないよう区画し,専用の排気設備を設置する。
雨水・再生水・循環利用水等を用いる水洗便所には,手洗い付き洗浄用タンクは使用しない。
洗浄装置付便座を使用する場合は,その洗浄装置には水道水を使用する。

第2章 排水再利用システム
2.1 排水再利用水の用途、水量、水質
(1)用途
排水再利用水の用途は,大便器及び小便器の洗浄水(以下,「便所洗浄水」という。)とする。ただし、手洗い付き洗浄用タンク及び洗浄便座には使用しない。
(2)水量
水量は、一般的公表値を利用可能とするが、実状と著しく異なる場合は補正を行う。
(3)水質
排水再利用水の水質は,pH値,臭気,外観,大腸菌及び遊離残留塩素については,「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(以下,「建築物衛生法」という。)によることとし,BOD及びCODについては,「排水再利用の配管設備の取り扱いについて」(昭和56年建設省住指発第91号)及び「再利用水を原水とする雑用水道の水洗便所用水の暫定水質基準等の設定について」(昭和56年厚生省環計第46号)による。

項  目 基  準
用 途 便所洗浄水
pH値 5.8以上8.6以下であること
臭 気 異常でないこと
外 観 ほとんど無色透明であること
大腸菌 検出されないこと
遊離残留塩素
(結合残留塩素)
給水栓の水で0.1mg/L以上
        (0.4mg/L以上)
BOD 20mg/L以下
(個別循環の場合15mg/L以下)
COD 30mg/L 以下

注:供給する水が病原生物に著しく汚染されるおそれがある場合又は病原生物に汚染されたことを疑わせるような生物もしくは物質を多量に含むおそれがある場合は、給水栓における水の遊離残留塩素の含有量は0.2mg/L以上(結合残留塩素1.5mg/L以上)とする。

(1)用途
現在,上水道により供給を受けている生活用水又は業務・営業用水のうち,排水再利用により代替され得る用途としては,便所洗浄水以外にも,洗車用水,清掃用水,水景用水等が考えられる。しかし,便所洗浄水以外の排水再利用水使用に際しては,誤飲や人体接触による,保健衛生上の問題等を生じるおそれもあり,用途の選定については,原水の選定や使用形態を考慮した慎重な対応が必要である。
植栽への散水,水景用水,清掃用水は誤飲の危険を避けるため,配管系に特別な配慮と管理運営が必要となる。
洗車用水では、塩分濃度といった水質的な問題もあり、洗車専門施設のような特定の場合でないと再利用に問題が生じ,排水再利用水の単独使用には限界がある。
以上のような観点から、標準的な再利用用途を便所洗浄水に限定し、人体に直接接触する手洗い付き洗浄用タンク及び洗浄便座を除外した。

(2)水量
一般事務所・庁舎の用途別給排水量の標準値は,表2.2.1−1に示す値とするが,新しい衛生器具の出現,給排水システムの変化,生活行動パターンの変化によって水量が変わるので検討を要する。
表2.2.1−1の値は,(社)空気調和・衛生工学会の給排水規準委員会・給水小委員会報告書「ビル排水(一般事務所ビル・庁舎ビル)排水量の調査(昭和54年3月)」として報告され,学会誌「空気調和・衛生工学」第54巻第8号に掲載されているデータを基に,標準的節水型便器を前提として再計算を行ったものである。

【表2.2.1−1】事務所ビル用途別水量(平日)     (  )内は参考値
用 途 単 位 使用水量 排水量 流失
係数
備 考(算定の条件等)
定常的水量 汚水系 男子小便器 [L/日・人(男子)] 10.6±0.9 10.6±0.9 1.0 10時間/日、洗浄弁4L/回、
操作1.0回/占有使用
男子大便器 [L/日・人(男子)] 8.0±4.0 8.0±4.0 1.0 10時間/日、洗浄弁11L/回、
操作1.5回/占有使用
女子便器 [L/日・人(女子)] 61.5±4.7 61.5±4.7 1.0 10時間/日、洗浄弁11L/回、
操作1.7回/占有使用
雑排水系 男子洗面・手洗 [L/日・人(男子)] 4.5±0.3 4.5±0.3 1.0 10時間/日
女子洗面・手洗 [L/日・人(女子)] 6.4±0.7 6.4±0.7 1.0 10時間/日
湯沸し [L/日・人(男女)] 7.5±3.8 7.5±3.8 1.0 2.5L/回・人(飲用、茶器洗い等)、
サービス3回/日
掃除 [L/日・人(男女)] 1.2±0.6 1.2±0.6 1.0  
有無

規模の影響大
社員食堂・厨房 [L/日・食(供食)] 30.0±12 24.0±9.6 0.8 昼10時間の水量:25L/食、
夏季1.23倍、冬季0.73倍
一般食堂 [L/日・食(供食)] (68) (54) 0.8  
そば店 [L/日・食(供食)] (58) (46) 0.8  
喫茶店 [L/日・客(利用者)] (13) (11) 0.9   
理髪店 [L/日・客(利用者)] (31) (31) 1.0  
美容室 [L/日・客(利用者)] (85) (85) 1.0  
診療所 [L/日・客(利用者)] (50) (50) 1.0  
夏期のみ 冷却塔補給水
(在籍者当たり)
[L/日・USRt(冷凍機)]
[L/日・人(在籍者)]
59±13
(27±6)
23.4±5.2
(11±2)
ブロー
のみ
9±2時間/日、循環水量の0.35%のブロー
を含む(蒸発4.0L/USRT・時)
吸収式2.0〜1.5倍、電算機冷却水は注意
不定期水量
(天候等の影響大)
玄関廻り散水 [L/日・箇所] (1,200±300) 960±210 0.7 散水面積300屐∋郷緡未4±1mm/
(2.5L/日・人)
駐車場 [L/日・台(洗車)] 260±100 208±80 0.8 平日の平均使用水量は2.0±0.9L/人
(在籍人員)
庭園散水   不定     植栽、噴水、融雪
設備清掃等   不定     ボイラー補給水、フィルター洗浄、
浄水タンク洗浄等

(注)
  1. 在勤時間を10時間をしているが、在室時間に変動がある場合には、1人につき表の値の1/10を増減する。
  2. 便器の1回当りの水量が異なる場合は、水量比で補正する。
  3. 紙コップによるセルフサービスを行う場合は、水量が減少する。飲用のみでは0.2±0.05L/回・人である。
  4. 給食センター等からの半製品による場合には、水量が減少する。

(3)水質
排水再利用水の水質は,pH値,臭気,外観,大腸菌及び遊離残留塩素については,「建築物衛生法」によることとし、BOD及びCODについては,表2.2.1−2「「再利用水を原水とする雑用水道の水洗便所用水の暫定水質基準等の設定について」(昭和56年厚生省環計第46号)及び表2.2.1−3「排水再利用水の配管設備の取り扱いについて」(昭和56年建設省住指発第91号)による。
BOD及びCODについては,「建築物衛生法」では規定されていないが,給水管系でのスライム発生を抑制し施設の機能を維持するための設計値とした。

【表2.2.1−2】暫定水質基準(厚生省環計第46号(昭和56年4月3日))
1. 暫定水質基準
項 目 基準
大腸菌群数 10個/mL以下
pH 5.8〜8.6
臭 気 不快でないこと
外 観 不快でないこと
2. 衛生上必要な措置
塩素消毒を行うこと.
その場合,使用場所に最も近い貯水槽の出口付近等における再利用水が残留塩素を保持するように努めること。
3. 設計値
生物処理の場合は,生物化学的酸素要求量(BOD)を20mg/L 以下とすること。た
だし,個別循環においては,水量,水質の変動が激しいため,15mg/L 以下とすること。
また,膜処理の場合は,化学的酸素要求量(COD)を30mg/L 以下とすること。
4. その他
(1)上記のほか,施設の機能を保持するため,スケール・スライム等の発生の抑制に努めること。その場合,過マンガン酸カリウム消費量,鉄・マンガン,蒸発残留物等を監視することが望ましい。また,施設の資機材の材質等についても十分考慮すること。
(2)水質検査を行う場合の採水場所は,使用場所に最も近い貯水槽の出口付近等とすること。

【表2.2.1−3】排水再利用水の配管設備の取り扱いについて
(通知)(昭和56年4月27日)(建設省住宅局)
(一)BOD又はCOD 処理装置が生物処理方式の場合にあっては、BODが20mg/L 以下、膜処理方式の場合にあっては、CODが30mg/L 以下
(二)大腸菌群 10個/ml 以下
(三)pH 5.8〜8.6
(四)臭 気 不快でないこと
(五)外 観 不快でないこと

2.2 排水再利用原水の種類、水量、水質
(1)種類
排水再利用システムの原水は,洗面,手洗い,湯沸し,炊事,厨房,掃除,風呂等の雑排水,及び便所洗浄排水のいずれかとする。ただし,便所洗浄水以外の用途に適用する場合は,し尿を含む排水を原水としてはならない。
(2)水量
建物規模別の平均的な排水量は,用途別給排水量,建物の延べ面積等から算定する。
設計流入水量は,再利用用途の使用水量から原水種別の水量・水質を考慮し,再利用する排水種別より決定する。
(3)水質
原水の水質は,法に定められた排水基準等によるが,厨房排水の比率が高いことが想定される場合等,ビルの建築用途が一般的な事務所ビルと異なる場合は,設計値を変更する。

(1)種類
排水再利用の原水は,再利用用途の使用量と流人水量,水質,水量の安定性とシステムの経済性等を考慮して決定する。雨水利用と併用する場合には,その使用用途によりシステム構成が異なるので,第4章に定めるところによるものとする。
排水再利用の原水としては,一般に次のようなものが考えられる。
〇排水:洗面,手洗い,湯沸し,炊事,厨房,掃除,風呂等
∧惱蠕浄排水(汚水)
原水の選定については,流入水量だけでなく,水質,水量の安定性,使用形態,処理技術,費用等を考慮して決定する。
ここでは,再利用の用途を便所洗浄水に限定し,原水としては(A)雑排水(洗面・手洗い+湯沸し),(B)雑排水(洗面・手洗い・湯沸し・厨房),(C)汚水・雑排水(便所洗浄水+洗面・手洗い,湯沸し・厨房)に分類した。一般の事務所建築物では,(A)雑排水だけでは便所洗浄水として水量が不足する例が多いので,(B)雑排水,(C)汚水+雑排水の2種類について検討した。
冷凍,冷却排水は,水量の安定性で問題があるのと,シリカに代表される難溶解性物質が給水系統に悪影響を与えることもあるので,個別に検討を行うものとして標準的な検討から除外した。

(2)水量
建物規模別の事務所・庁舎での平均的な排水量は,表2.2.1−1の用途別給排水量と建物の延べ面積等から算定される。

(3)水質
原水の水質は,一般的な排水基準によるが,厨房排水の比率が高いことが想定される場合等,建築用途が一般的な事務所ビルと異なる場合は,設計値を変更する。
標準的な原水の水質は,表2.2.2−1による。

【表2.2.2−1】原水種別水質   (mg/L)
原水種別 (A)雑排水 (B)雑排水 (C)汚水+雑排水
項目 BOD 100 300 300
COD 80 200 200
SS 100 250 250

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